2009年10月27日

文化勲章受章ってなんだろう

桂米朝師匠 文化勲章受章だそうです。
落語界での受賞は初めてだそうです。
おめでとうございます。


ところで文化勲章ってなんでしょうね?
こんなときはWikipediaです。

『科学技術や芸術などの文化の発展や向上にめざましい功績のある者に授与
される日本の勲章』

へー。なるほどねー。

米朝さんは戦後の上方落語の復興に6代目松鶴さんとともに、そりゃもう頑張ら
はったお方なんですわ。
つい関西弁。しかもエセ。すみません。

当時は落語っつっても、笑点の大喜利=落語だと思われていたそうで、
一人でおっちんして おしゃべりをしてても「早く落語を始めろ」とヤジが飛んでくる有様だったとか。
確かに今でも「落語が好き」というと「笑点が好きなの?」と返ってくることがよく
あります。
まぁ、笑点も好きですけどね。
戦後でもそんな認識だったのか。意外です。


米朝さんは持ちネタも相当な数で米朝全集(だったかな?)とか珍しい噺が聞けて面白いです。
誰もやらなくなった噺を文献で調べたり、お年寄りから聞いたりして復活させたという、ほんに功労者だわ。

古い噺など、「誰もやらんようになったのには理由があって、どっこもおもろない…」とか「これはもう、珍しいだけの噺ですわ」というようなマクラがついたりして。でもちゃんと面白いんだからそれは演者の腕かもしれない。

古い噺は、状況が現代と違いすぎて、先に説明をしないと聞いてる人に分かりにくいとか、面白くないなどの問題もあってやりにくいとか、いっそやらない、ということになってしまうようです。
たとえば「たちぎれ線香」という噺の下げがそれですね。
これは芸者さんの時間をお線香で計る、という文化を知らないと意味がわからないので、マクラでさり気な~く説明をしてます。
「地獄八景亡者の戯れ」という噺がありますが、この噺は下げで「閻魔大王」と便秘薬の「大黄」を掛けているんですが、文珍さんの地獄八景のマクラでだいぶ不自然な大黄の説明があって、これはやや残念でした。

現代で分かりにくい部分の説明をうまく入れて違和感を感じさせずに噺に引き込むというのは米朝さんは非常にうまい。
さすが人間国宝!
さすが四天王!
大ベテラン!
男前!(あまり関係ない)

分かりやすく落ち着いて聞ける、正統派な噺家さんで、落語聴いてみようかしらという初心者さんにはオススメです。
ただし、若手が聞けなくなってしまうという、あの「ほかのお茶が飲めなくなります」作用もあるかも知れない…。

最近はもうお年のため、落語会もあまり出られないし、出ても落語はやらずに、お弟子さんとのよもやま話なのでちょっと残念です。お元気なうちに一席でも聞きたかったな。
偉そうに長々書いてしまいましたが米朝さんの落語はCDでしか聞いたことがありません。


しかしニュースで「落語家の桂米朝さんが…」と聞こえると「また入院か?!」
とビビってしまうので困る。


文化勲章受章ってなんだろう








Posted by mi☆ at 20:20 | Comments(0)
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